「世界野球」とジャイアンツ(その2)
「世界野球」が終わった。祝・日本代表チーム世界一。いろいろ問題はあった(のだろう)けど、選手たちは純粋に野球を、そして「勝負」を楽しんでいたように見える。それが何よりだ。
ファンになった頃の興奮を思い出させてくれた上原の「魂のピッチング」。ベースをゲンコツでたたく松中信彦。エラーの連続に自分の頭をゲンコツでたたく川崎宗則。そして、めったに見ないイチローの、興奮して我を忘れた顔。みんな「野球少年」になっていた。たとえ負けたとしても、この清々しさは忘れられなかっただろう。
王貞治という人の人格。ホークスでの采配をそれほど見ているわけではないが、星野監督、野村監督、そして長嶋監督とも違う、独特のリーダーシップを持っているのだろう。監督の役割はいろいろあるが、究極的には「選手たちをいかにのせられるか」だと思う。王監督は選手と「一緒に野球をやっている」感じがする。向いているベクトルが同じなのだ。上から褒めたり、叱り飛ばしたり、愚痴を言ったり、というのではない。選手の「のせ方」としては、ある程度の実力を持った選手が揃っているチームに向いている監督だ。あえて言おう(最近、この手の発言には勇気がいるんだよな)。「ジャイアンツ型」なのだ。
当然、原監督に期待する、というか恐らく原さん自身が志向しているのも、こうしたリーダーシップだ。危惧するのは「弱くなった」ジャイアンツに、通用するかどうかだ。オープン戦を何戦か見てきたが、まだまだ、かみ合っていない。悲観的見方をすると開幕までに間に合わないかもしれない。ファンとしては気長に見つめるしかない。そして、原さんが向こうとしているベクトルを、選手たちがどのくらい理解するか、それがカギになるだろう。
「世界一」が決まった瞬間、私はインボイス西武ドームにいた。「世界一」の立役者、MVPに輝いたピッチャーをエースに擁するチームと、世界一の監督がかつて活躍したチームのオープン戦。電光掲示板に途中経過が随時出ていたので、球場にもキューバ戦の動向は逐次伝わっていた(家帰って、ゆっくりワクワクしながらビデオを見ようと思ったのに!)。巨人が勝ったし、久々の力いっぱいの応援は楽しかったし、久しぶりに応援団の方々のお顔を拝見することができて、おまけに世界一までついて、実にいい日だった。
それにしても、やっぱり「西武・江藤」は違和感あったな。全然打てないところは変わってなかったけど。「巨人・豊田」対「西武・江藤」も、何だかな。今日、西武対オリックスの開幕戦に行くが(半分以上は始球式目当て)、清原と江藤がそれぞれ去年と違うユニフォームを着ているんだよな。何か変な気分だよな。私としては、今季、いちばん違和感あるのが、実は大西の巨人のユニフォームだったりする。中日で、ここぞというときに打たれた記憶が生々しいんだよな。でも、それだけに期待している。ファンになってしまいそうだ。
移籍やトレード、引退などの「異動」は何か、新天地での活躍が楽しみではあるんだけど、もの悲しさがつきまとう。タフィー・ローズが引退したそうだ。去年、監督があの人じゃなくてチーム状態がもっとよかったなら、こんな寂しい思いはしなかっただろう。でも、彼の「反乱」が、チーム改革に結びついたと考えればいいのかな。ありがとう、「キング・タフィー・ローズ」。
その他にも、気がついたら小田幸平が中日に移籍していた。そして、岡島のトレードのニュースもさきほど入ってきた。後藤光貴投手も西武へ。ファンの気持ちの「切り替え」が必要なんだろうけど、やっぱり寂しい。「新天地で頑張ってほしい」なんてきれいごとは言わないよ。もう「敵」なんだからね。でも、実力を身に付けて、三澤興一みたいにまた戻ってきてほしいな(結局、また出ていっちゃったけど)。
コメント
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投稿者: BlogStation69 | 2006年03月25日 21:16